保守主義の原則
ほしゅしゅぎのげんそく(会計原則)
意味 慎重に会計処理を行う原則
保守主義の原則とは?
保守主義の原則は、企業会計において、不確実な事項については、楽観的ではなく慎重に判断し、処理することを求める会計原則です。この原則により、企業の財政状態や経営成績が過大に表示されることを防ぎます。
保守主義の原則の具体的な使い方
「この債権の回収可能性が不明確だから、保守主義の原則に従って貸倒引当金を計上しておこう。」
回収が不確実な債権に対して、慎重な会計処理を提案している場面です。将来の損失に備えて引当金を設定することで、財務の健全性を保とうとしています。
保守主義の原則に関するよくある質問
Q.保守主義を過度に適用すると?
A.過度の保守主義は、企業の財政状態や経営成績を実際よりも悪く表示してしまう可能性があります。これは投資家や株主に誤った情報を提供することになり、適切な意思決定を妨げる可能性があります。バランスの取れた慎重さが重要です。
Q.具体的な適用例は?
A.保守主義の原則の適用例:
1. 棚卸資産の評価:原価と市場価格のいずれか低い方で評価
2. 固定資産の減損:回収可能価額が帳簿価額を下回る場合に減損処理
3. 引当金の計上:将来の損失に備えて合理的な見積りに基づく引当金を計上
4. 収益の認識:実現主義に基づき、確実に実現した時点で収益を計上
Q.国際会計基準との関係は?
A.国際財務報告基準(IFRS)では、中立性や忠実な表現を重視し、伝統的な保守主義の考え方とは異なるアプローチを取っています。ただし、不確実性への対処という点では、IFRSも慎重な判断を求めており、考え方の根本は共通しています。
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