網羅性の原則
もうらせいのげんそく(会計原則)
意味 財務情報の完全な開示
網羅性の原則とは?
網羅性の原則は、企業の財務状態や経営成績を正確に把握するために、すべての取引や事象を漏れなく会計記録に反映させる必要があるという会計原則です。この原則により、財務諸表の利用者に対して完全で信頼性の高い情報が提供されます。
網羅性の原則の具体的な使い方
「今期の決算では、網羅性の原則に基づいて、すべての取引を漏れなく計上しましたね。」
会計処理において、すべての取引を正確に記録したことを確認している状況を表した文です。財務報告の信頼性を高めるために、取引の見落としがないよう注意を払っていることを示しています。
網羅性の原則に関するよくある質問
Q.網羅性の確保方法は?
A.網羅性を確保するには、適切な内部統制システムの構築が重要です。具体的には、取引の自動記録システム、定期的な残高確認、複数の担当者によるチェック体制、外部証憑との照合などが有効です。また、期末には未記録取引がないか総合的なレビューを行うことも必要です。
Q.小規模企業での適用の注意点は?
A.小規模企業では、人員や資源の制約から完全な網羅性の確保が難しい場合があります。そのような場合でも、重要な取引の漏れがないよう、オーナーや経営者による定期的なチェック、外部専門家(会計士・税理士)の活用、簡易なチェックリストの使用などの工夫が必要です。
Q.オフバランス取引の扱いは?
A.オフバランス取引(例:リース取引、保証債務)も網羅性の原則の対象となります。これらの取引は貸借対照表に直接計上されないことがありますが、重要な情報として注記等で開示する必要があります。財務諸表利用者が企業の全体的なリスクや義務を理解できるよう、適切な情報提供が求められます。
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