棚卸資産評価損
たなおろししさんひょうかそん（不動産業会計）
意味 在庫価値の下落損失
棚卸資産評価損とは？
棚卸資産評価損は、不動産業において保有する販売用不動産や開発中の物件の価値が下落した際に計上する損失です。市場価格が取得原価を下回った場合、その差額を費用として認識します。これにより、財務諸表に資産の実態を反映させます。
棚卸資産評価損の具体的な使い方
「この分譲マンションの販売が思うように進まず、棚卸資産評価損を計上せざるを得ない状況です。」不動産市況の悪化により、販売用物件の価値が下落した状況を説明している文です。会計上、資産価値の実態を反映させるため、評価損の計上が必要となっていることを示しています。
棚卸資産評価損に関するよくある質問
Q.評価損の計上時期はいつですか？
A.棚卸資産評価損は、決算時に棚卸資産の帳簿価額と正味売却価額を比較して計上します。正味売却価額が帳簿価額を下回った場合、その差額を評価損として認識します。ただし、期中に著しい価値の下落が確認された場合は、四半期決算などでも計上することがあります。
Q.正味売却価額の算定方法は？
A.正味売却価額は、通常、以下の手順で算定します：
1. 予想売却価格の見積り
2. 見積追加製造原価の控除
3. 見積販売直接経費の控除
不動産の場合、類似物件の取引価格や不動産鑑定評価を参考に、販売にかかる経費を控除して算定することが多いです。
Q.評価損計上後の戻入れは可能？
A.日本の会計基準では、一度計上した棚卸資産評価損の戻入れは認められています。これは、棚卸資産の価値が回復した場合、その回復額を戻入れることで、資産の実態をより適切に表示するためです。ただし、戻入れは当初の評価損計上額を上限とします。
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